すっかり春ですね〜。富士市の桜もちらほらと咲いています。 では23話です。長いお話ですいません。 この掲示板は私個人の昔の日記を活字に打ち直す、という私の 個人的趣味も実現させてもらっている次第で、(竹内さんに感謝) 元の日記が長いと、書込みも長くなってしまい。。どうもすいまそん。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 9/5 6:30起床。8:00 Coenを出発
昨夜はCoenの安宿でひと安心。 ベッドごとについている蚊帳に入ってぐっすり眠った。 しかし今日も朝食を済ませると、また再び気の重い砂の道に突入だ。
うう、赤道も近い! といっても赤道までは行けないが。
この辺りまで北上してくると、町にはアボリジニがたくさんいる。 アボリジニたちは、もうずっと昔からこの地に住んでいたが、 白人達の進出で隅っこに追いやられる生活をしている。 今はなくなったのかどうかわからないけど、確か2流市民として 扱われている、と聞いた。何をもって2流なのかよく知らないのだが、 職につく際も政治に参加する際も、いろいろな面で差別を受けてきたのだろう。 白人達は、そういった面でアボリジニを差別するかわりに、その分生活費を 与えて保護してきたので、働かずにブラブラしているアボリジニが町に溢れる ようになってしまったらしい。
自分には差別する意識はないと思っているんだけど、 することも無く町をぶらついている人の姿は、 あまり感じのいいものでないのは否定できない。
俺にとって、人種問題というのはあまりピンと来ないな。 みんなが同じ顔同じ髪同じような生活をしている日本人にとって、 人種問題を起因とした戦争など、とってもわかりにくい。
なんて、ひたすら何もない道を走っていると暇を持て余してしまい、 ついつい偉そうな人種問題など考えたりしてしまった。
ボーっとすると、砂にハンドルを取られて転倒する。 その繰り返しだ。飽きては転び、目が覚めては飽きての繰り返し。
今日の目的地は、果てしなく400km先だ。
Coenの町を出ると、再び制限速度100km/hの標識。 ふっ、相変わらずあてにならない標識だぜ。 法定速度はそりゃあ100km/hなんだろうが、 出さないって。こんなに荒れたダートなんだからぁ。 もちろん、バイクに慣れていない俺についての話である。
砂の色が、真っ赤に錆びている所と、白い粗い砂利が交互に 現れるような感じ。深くはないのだが、わだちがあって、 素人の俺にはかなり走りにくい。 当然、何度か転倒したが、昨日ほど派手に転ぶことはなくなった。
出発してわずか1時間。80kmほど走ったところで、 森もだいぶジャングルっぽくなってきた。 その森の中、道の左奥にあるArcherRiverというロードハウスに着いた。 Coenでは給油せずにきたので、ここで満タンに。 だいぶ早めだが、昼食もここで取る。
そう、ここから先が無給油区間の1番長いところで、 400km先までガソリンスタンドも民家も何もない。 途方もなく遠いなあ。ヘビもトカゲもいっぱいいるし、 やっばいなぁ。一番の難所なのだ。
しかし、行って来た人の話を聞くと、 ここを乗り切れば CapeYork は制覇したと言っていいらしい。
続く
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